このたび,エストニアのe-Residencyプログラムに申し込んでみました.
過去記事において,エストニアの国家ICOやエストコインについて書いています.その際にe-Residencyプログラムについても触れています.
エストニアは,Digital nation(電子国家)を目指している国で,行政サービスの99%はオンラインでアクセスできるというほど,電子国家先進国です.エストニアについては,過去記事について纏めています.
今回は,エストニアのe-Residencyプログラムの申請方法について書きます.ただし,この時点では,まだ承認されていないので,間違いを含む可能性もあることをご了承ください.
e-Residencyプログラムとは
e-Residencyとは,電子居住者のことです.このプログラムに参加すると,インターネット経由でエストニアの行政サービスを利用できます.このプログラムは,エストニア国民だけでなく,エストニアには住んでいない外国人もe-Residencyプログラムに参加することが可能です.
行政サービスがオンラインでできるため,会社の設立や納税がオンラインで済ますことができるため,海外のスタートアップがエストニアで起業するケースが増えています.日本で起業しようとしたけど,手続きが複雑なため,エストニアで起業したという日本人もいるそうです.
そして,現在138カ国から27000以上の人がe-Residencyプログラムに申し込んだということです.
私が申し込んだ理由
私は,特に会社を設立する予定とかはありません.そして,エストニアに住む予定もありません.
なので,e-Residencyプログラムに参加するメリットは基本的にありません.申請には100€ほどの資金と,大使館に足を運ぶ必要もあるため,冷静に考えると,デメリットの方が大きいかもしれません.
それでも,申し込んだ理由は,ノリです.有効期間3年のようなので,やめたくなったら,3年後に継続しなければよいだけだと思います.
エストニアの電子国家戦略を知り,凄いと思い,なんとなく,自分もe-Residencyプログラムに参加してみたいと思ったからです.(ちなみに安倍首相も参加してます.)
自分の手で,行政サービスにアクセスしてみて,もう少しエストニアのことを知りたいと思ったから申し込んでみました.
また,エストニアが計画しているICOにも注目していて,エストニアについて勉強しておきたいとも思っています.
ICOで発行する予定のエストコインについての議論が本格化してきています.
Consensus AI is honoured to take part in the future of #estcoin discussion at the Parliament of Estonia earlier this month. @e_estonia @e_Residents @consensus_ai https://t.co/5cKkvFlfK5 pic.twitter.com/P5FY8vzjXF
— Consensus (@consensus_ai) 2017年12月20日
e-Residencyプログラム申請方法
申請の流れ
流れとしては,以下です.今回は,オンラインでの申請についての説明となります.
- オンラインで申請
- 承認されるまで待つ
- IDカードを大使館で受け取る.
申請前準備物
- パスポート
- クレジットカードVISA/Master(支払いに101.99€かかる)
- 証明写真データ(幅4cm/1.57in x 長さ5cm/1.96in)
- パスポート写真ページのコピー
申請方法
では説明していきます.
まず,申請ページ「Become an e-resident」にアクセスします.以下画像リンクから飛べます.APPLYボタンをクリック.
Application for e-Residencyという申請ページで,各項目を記入していきます.
- Type of application(申請のタイプ)
期限切れや内容の変更等のタイプから選択します.私の場合は,初めての申請のため,「First e-Residency application」を選択.
- Personal details(個人情報)
- Given name(s):名
- Surname(s):苗字
- Country of birth:出生国 ← Japanを選択
- Citizenship:市民権 ← Japanを選択
- Date of birth:生年月日
- Sex:性別
- Contact information(連絡先情報)
- Country:国
- Street address:番地などの住所
- City:市町村
- County:都道府県
- Postal code:郵便番号
- E-mail:Eメールアドレス
- Confirm e-mail:Eメールアドレス確認
- Telephone:電話番号
- Pick-up location:受け取り場所(日本の場合は,東京Tokyo)
- Identification details(身分証明詳細)
- Type of travel document:渡航文書 ← Passportパスポートを選択
- Document number:書類番号 ← バスポート番号を入力
- Issuing authority:発行機関 ← MINISTRY OF FOREIGN APPAIRSと入力
- Date of issue:発行年月日
- Date of expiry:有効期間満了日
- Issuing country:発行国 ← Japan
- Upload photo:アップロード写真
大きさ(幅4cm/1.57in x 長さ5cm/1.96in)
解像度300dots/inch - Upload copy/photo of your travel document:渡航文書の写真コピーのアップロード
← パスポートの写真のあるページをまるまるスマホで撮影した画像
- Additional information(追加情報)LinkedInやSNSのアカウントを入力できたり,ビジネスのことを書いたりできるみたいですが,私は無記入としました.
- Reason for application(申請理由)
- Main motivation:最大の動機
← 起業するとかいくつか選択肢があります.私のようにそういう理由がない人は,「Fan of e-residecy」を選択. - Describe your main motivations to become an e-resident:e-residentになる主な動機の記入
← 私の場合は,エストニアのことを知ってファンになりましたみたいな,稚拙な文章を書きました.
- 同意項目以下にチェックを入れて,「Proceed to next text」をクリック.
- この申請に関連して提出されたすべてのデータおよび文書は正しい。 間違ったデータや偽造された書類の提出は、エストニアの法律によって処罰されることを認識しています。
- 申請が却下された場合、私は手数料払い戻しの対象とはならないことを認識しています。 手数料払い戻しの払い戻しの条件は、料金法§12と15に規定されています。
- 銀行、仮想オフィスサービスプロバイダー、その他の信頼できるパートナーからのオンラインビジネス環境サービスに関する情報を受け取りたいと考えています。あなたの情報は秘密です。 法律で要求されている場合を除き、お客様の同意なしに、お客様の個人情報を第三者に販売、共有、配布することはありません。
Review your informationというページになります,記入した項目に間違いがないかをチェックしましょう.
記入に内容に間違いがなければ,申請料金の支払いに進みます.Proceed to Paymentをクリック.
クレジットカードで支払います.
※バスの支払いでも,エストニアではこのシステムを使用するのですが,決済がうまくいかないという現象が起こります.私の経験上では,ChormeのブラウザよりSafariの方がうまく行くような気が..また,楽天カードVISAだとうまくいかないような...正確にはわかりませんが,エラーが多いのは確かです.
この画面になればOKです.
今後の流れについて書いてあります.
- 承認されるまで待つ(30日)
- 承認されたという確認を受ける
- IDを受け取りに行く.
また,登録したEメールアドレスに以下のようなメールがきます.
最後に
- e-residencyの有効期間は3年.
- e-Residencyの申請には101.99€必要
- 申請が承認されるまで,30日かかる.
- 申請→待つ→受け取りに行く,という流れ
申請してみましたが,よくわからないことばかりです.とりあえず,e-Residencyにノリで参加してみました.今後の受け取りについてはまた書きます.
承認されますように!
提出確認メール 追記.2018.1.13
2017.12.20に申請して,年を跨いで,2018.1.13にEstonian Police and Border Guard Boardから,申請番号が2018.1.11に提出されて,現在レビュー中であるというメールが届きました.
承認確認メール 追記.2018.1.25
2018.1.25にEstonian Police and Border Guard Board からe-Residencyが承認されたというメールが届きました.
受け取り
ポーランドワルシャワのエストニア大使館に,e-Residency IDカードを受け取りに行って来ました.
セットアップ
セットアップ方法はこちらを参照ください.
[…] エストニア e-Residencyプログラムの申請方法 […]
[…] エストニア e-Residencyプログラムの申請方法 […]
はじめまして!私も最近エストニア電子居住権に興味を持ちはじめまして、わかりやすくてとても参考になる記事でした!いくつか質問してもいいでしょうか?
1、「稚拙な文章を提出」とありましたが、具合的にどんな内容の文章をどれくらいの語数(ボリューム)で提出されましたか?
2、受け取り場所はいくつか選択できるのですか?
もし折を見てご回答いただければとても助かります♪
またブログ見に来させていただきます★
しぇりーさん,記事を読んでいただいてありがとうございます.また,コメントありがとうございます.
ご質問にお答えします.
1. 具体的には覚えていないのですが,こんな感じだったと思います.3行程度で, 語数は15~20程度だったと思います.
『エストニアeresidencyのファンになりました.eresidencyにとても興味があり,e-residencyプログラムに参加したいです.』
2. 受け取り場所は選択できます.Contact information(連絡先情報)のPick-up location(受け取り場所)で選択できます.日本の場合は東京のエストニア大使館だと思います.ちなみに,私はそのときポーランドにいたので,ポーランドで受け取りました.
また,ブログを見ていただければうれしいです.
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