ひとえに退職と言っても,退職には2つの種類があります.
「会社都合退職」と「自己都合退職」です.
私も,退職するまで知らなかったのですが,同じ退職でもどちらの退職かで,転職の際にちょっと影響があります.
今回は,「会社都合退職」と「自己都合退職」とは何か?そしてどんな違いがあるのかについて紹介します.
「会社都合退職」と「自己都合退職」
簡単にそれぞれの定義を説明します.
会社都合退職
会社の都合によって退職することです.
具体的には,会社の倒産により会社側が契約を解除せざる得なくなった場合の退職や,経営不振による人員削減(リストラ),解雇,早期退職制度へ申し込んだ場合などの退職を指します.
自己都合退職
自分の都合によって退職することです.
転職したいから,いやだから,結婚したから,引越することになったからという理由の場合における退職は,自己都合退職です.
転職活動への影響
転職への影響
「会社都合」,「自己都合」で,どちらが転職に有利ということはないです.
転職できるかは,その人の能力によって決まるので,採用面接において,退職した理由をしっかりと伝えれば,問題はないでしょう.
ただし,私個人としては,一般的に,「会社都合退職」の方が,退職に有利と言われることが多いと感じます.少なくても,解雇などではなく,倒産などの止むを得ないような理由の場合は,転職に不利になるようなことはありません.
もちろん,「自己都合退職」でも,不利ということはありませんが,一般的に,「自己都合退職」は,なんとなくわがままに辞めた印象を与えかねないようです.
私は,会社都合で退職するときも,先輩から「会社都合の退職だから,転職は大丈夫」と言われました.
また,転職エージェントの方も,特に20代の人は,「会社都合」の方が転職には有利な傾向があると言っていました.
やはり,20代という若い人が「自己都合退職」して,転職する場合,”我慢強くなく,ちょっと嫌なことがあると,すぐ辞めてしまう人”という見方をされがちなのは確かであるということを言っていました.
雇用保険
雇用保険の観点からは,「会社都合退職」の方が良いです.
「会社都合退職」の場合,失業保険の給付日数が「自己都合退職」よりも,多く付与されます.また,第一回目の支給を早く受けることができます.
「会社都合退職」の場合
以下のような給付日数となります.
ハローワークに離職票を提出後,待機期間7日間+約1カ月後に第1回目の支給を受け取ることができます.
「自己都合退職」の場合
以下のような給付日数となります.年齢にもよりますが,「会社都合」と比べて,給付日数が少ないです.
ハローワークに離職票を提出後,待機期間7日+3カ月後に失業給付金を受け取ることができます.
実際,3か月後の給付だと,その前に転職に成功して,給付金を受け取らないパターンが多いと思います.
纏め
- 退職には「会社都合退職」と「自己都合退職」の2つがある.
- 転職エージェント曰く,「会社都合退職」の方が転職しやすいらしい(特に20代).
- 「会社都合退職」の方が,失業保険の給付日数多く,また,すぐに支給を受けることができる.
ちなみに,退職が「会社都合」か「自己都合」かは,退職後に会社からもらえる離職票に記載されます.