気管支鏡検査の体験談を書いてみる【苦しい?】

この記事では,気管支鏡検査の体験談を紹介します.

肺の病気の疑いがあり,気管支鏡検査のため入院しました(1泊).

まず,なぜ検査を受けるに至ったか,そして,気管支鏡検査の体験談を説明していきます.

事の経緯

咳・痰・鼻水の症状

4月中旬,咳が止まらなくなるほど,出る症状になりました.

起きてるときは,常に咳をしてしまうほどでした.

また,痰が出て,常に,喉に痰が絡んでる感じがしました.

そして,鼻水もちょっと.

病院に行くと,

気管支炎の軽いようなものかもしれないと言われて,様子を見ましょうということで経過観察となりました.

その後,咳は出なくなり,喉に痰・鼻水が絡んでいる感じだけが続きました.

 

5月,他の病院に行くと,

何かのアレルギーから来る症状かもしれないと言われて,呼吸器系の検査をしましたが,

結果は,アレルギーから来るものではなさそう,

結局,よくわからないので,経過観察となりました.

肺の影

6月になっても,喉(鼻の奥)に痰・鼻水が絡んでいるような症状は続きました.

痛みがあるとか,つらいとかはなかったので,日常生活に支障はありません.

ただ,症状は続くので,病院に行ってみました.

レントゲンを撮ってみても,何もわからなかったので,

大きな病院でCTを撮ることに.

そのCT画像がこちらです.そして,左肺に白い影(青丸)が見つかりました

先生に,白い影が見えます.と言われたときは,あせりました!

影って,肺がん?

え,死ぬの?

と,不安な気持ちが押し寄せます.

「もしかして,肺ガンですか?」と先生に聞くと,

「それは,わからない」ということでした.年齢的に肺ガンの可能性は極めて低いとは言われました.

腫瘍(悪性か良性かはわからない),非結核性抗酸菌症等の可能性があるとのことです.ただ,一時的な軽い炎症で自然と消えるものかもしれないということでした.

肺の白い影の正体特定

CTにより,肺に白い影があることは確かです.

ただし,これが何なのかはわかりません.そこで,この影の正体を特定する検査をしていくことになりました.

やった検査は2つ.

  • 血液検査
    → 問題なし
  • 痰を調べる検査・・・痰を採取して,菌を特定する検査.
    → 痰が出ずに,検査できなかった.

7月になっても,肺の白い影の正体はわからないままでした.

8月に再度,CTを取りました.

一時的な軽い炎症だったら,白い影がなくなっていることもあるそうですが,

私の場合,依然として白い影はあり,若干大きくなったように見える状態であることがわかりました.

そこで.気管支鏡検査により,白い影の正体を特定していくことになりました.

気管支鏡検査とは

気管支鏡検査は,胃カメラの気管支・肺バージョンです.

直径5,6mmの管を,口から入れて,気管支を通して,肺までいれます.

そして,先端についた鉗子(かんし)で,病変部(私の場合,肺ん白い影)の一部(組織)を採取して,

採取した組織から病変が何かを調べる検査です.

出典:一般社団法人 に日本呼吸器学会

安全性は高い検査ですが,100%安全というわけではありません.

合併症の危険性があります.

  • 麻酔薬によるアレルギーや中毒(発生率:0~0.21%)
  • 肺・気管支からの出血(発生率:0~1.19%)
  • 気胸(発生率:0.01~0.62%)
  • 発熱や肺炎(発生率:0~0.46%)
  • その他
    • 喘息(発生率:0~0.19%)
    • 呼吸困難(発生率:0~0.13%)
    • 心筋梗塞,不整脈などの心血管系の障害(発生率:0~0.04%)
    • 気管支閉塞(発生率:0~0.03%)
    • 気管支穿孔(発生率:0~0.004%)
    • 死亡(発生率:0~0.012%)

また,検査自体は1時間以内で完了しますが,検査後問題がないか確認するため,1泊入院する必要があるとのことです.

病院にもよるそうですが,私の行った病院では,入院をすることになっているそうです.

私にとっては,初入院となります.

気管支鏡検査の体験談

検査の危険が0ではないと思うと,正直,こわいかったです.

ただ,白い影の正体と特定したいという思いが強かったのと,

診察を受けていて信頼できる先生と感じていたため,気管支鏡検査を受けることにしました.

準備書類

検査をする前に以下書類を準備する必要があります.

  • 気管支鏡検査同意書
  • 患者基本情報

検査の流れと体験談

では,気管支鏡検査の流れを時系列で,体験を交えながら書いていきます.

検査前日の診察

先に書いた通り,

CT画像から,依然として白い影はあり,若干大きくなったように見える状態であることがわかり,

正体特定のため,気管支鏡検査をやることにしました.

検査前に感染症検査が必要ということで,血液を取りました(同意書あり).

その後,簡単な検査入院についての説明を受けました.

検査当日

当日7時以降は,絶食です.食べ物も飲み物も一切口にしてはいけません.

内視鏡検査は12:30時に行う予定なので,検査5.5時間前から絶食ということです.

ちなみに,検査後2時間も絶食です.

 

12:30頃に病院に行き,検査スタートです.

 

まず,点滴の針を腕に刺されて,点滴を受けます.検査直前にここから麻酔薬を投入することになります(静脈麻酔).

 

次に,紙コップに少し入った液体でガラガラとうがいみたいなことを5分ほどやってくださいと言われました.

事前に渡された書類には,その説明がなかったの少し戸惑いました.

のどを痺れさすものだそうです.

味は濃度が高い塩水のような感じで,ガラガラうがい状態を続けるのは結構辛かったです.

途中,紙コップに2回ほど戻しながら,なんとかやりきりました.

口と喉が痺れて,話しづらくなりました.

 

そして,次は,のどと気管にスプレーで麻酔薬を噴霧します.

お医者さんに,舌を掴まれて,口を大きく開き,若干を上を向いた状態で,

10~15cmくらいのノズルをのどの奥の方まで入れられて,呼吸の息を吸ったタイミングで噴霧されます.

薬を噴霧し切るまで3~5分間くらいだったと思います.

途中3回くらいオエってなり,つばを容器に出しました.若干涙目になりながら,なんとか終えました.

声がかなり出しづらい状態になり,変な声しか出せなくなります.

つらくはないけど,決して気分のいいものではなかったです.

 

いよいよ気管支鏡検査です.

検査台に仰向けになり,血圧計や心電図モニタ用に,指を挟むやつとか体に貼るやつを取り付けられました.

また,鼻に酸素を送り込むやつを装着.

体中に色々装着されていくと,なんか緊張してきちゃいます.

看護師さんから,「仕事で京都に来られたんですか?」と聞かれて,

「いや,違います」と答え,「そうなんですね」という続かない会話した後に,

マウスピースを装着.

(会話する余裕がなかったです...)

検査中は管が気管内を通るので,「鼻で呼吸しましょう.」と言われて,

「もうちょっとで先生きます」という声を聞いた後から,記憶がなくなりました.

おそらく麻酔薬が注入(静脈麻酔)されたのだと思います.

目が覚めたらすべてが終わってました

検査中の記憶は全くのゼロ

携帯で時刻を確認すると,検査時間は30分くらいだったと思います.

ちなみに,目を覚ますために,麻酔を覚ます薬を点滴から入れられていたようです.後で聞きました.

 

目は覚めたけど,すごく眠かったです.

車椅子に乗るために立ち上がると,ふらつく感覚がありました.

ちょっと酒に酔ったときの感覚と似てるかもしれません.

そして,病室まで車椅子で移動したのですが,この移動の記憶はあまりありません.

ベットに降ろされて,2時間ほど寝ました.

 

2時間後に,看護師さんが来て,水を飲んで違和感がないかどうかの確認と,歩行に問題ないかの確認をしました.

私は両方問題なかったです.

そして,これでやっと食事OKの許可が出ました.

 

その後は,夕食を食らって,少し寝ました.

夜に熱を計ると,37.4度と微熱がありました.原因不明ですが,翌朝には平熱でした.

いつもと違う環境ということで,あまり寝れなかったです.

検査2日目

2日目は,朝食後に,

合併症が起きていないかの確認のため,レントゲンを撮って終了でした.

検査まとめ
  • 検査前5.5時間前から絶食
  • 検査前に,うがい5分,ノズル噴霧5分で喉・気管を痺れさす準備あり.
    ちょっときつかったです.
  • 気管支鏡検査は30分.
    麻酔により記憶なし.苦痛なしでした.

費用について

全費用は,41,600円でした.

内訳は,

  • 入院費:360円
  • 食事代:920円
  • 包括評価:24,213円
  • 検査料:14,400円
  • 病理診断:1,710円

今年の確定申告では,医療費控除を使うことになりそうです.

まとめ

  • 気管支鏡検査は,麻酔のおかげで,記憶がなくて,苦痛がなかった.
  • 検査より検査前のうがいガラガラとノズル噴霧がちょっと苦痛.
  • 費用は,41,600円

ネットを検索すると,気管支鏡検査は苦しい!という情報もあったので,怖かったのですが,麻酔のおかげで記憶0,苦痛0でした.

病院によっては,局所麻酔だけの場合もあり,その場合は苦しいこともあるみたいです.

とにかく,検査が無事に終わってよかったです.

あとは,白い影の正体が特定されることを願うだけです.

また,がっつり病院にいて思ったのは,お医者さんや看護師さんが非常に丁寧で親切でした.とても感じがよかったです..ありがとうございました.

と〜げ

この後,結果としては,非結核性抗酸菌症の菌特定はできませんでした.その後,手術することになりました.発見から手術決断までについて書きました.こちらもどうぞ!

3 COMMENTS

望月 伸郎

大変でしたね。検査結果はどうでしたか?なにも無かったことを願ってます。
京都で受診されたみたいですが、私も血痰が出て気管支鏡を受ける事になると思います。できればと~げさんが受診された病院でしたいのです。教えて頂くことは可能でしょうか?運よく京都在住です。よろしくお願いいたします。

返信する
と〜げ

望月さん,コメントありがとうございます.

検査結果は,白い影の正体の完全な特定はできませんでしたが,非結核性抗酸菌症の疑いが高いという証拠が見つかりました.

私が受診した病院は,洛和会音羽病院です.

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