医療費控除による還付金はいくらになるのか?

医療費控除って知ってますか?

病気や怪我をして,病院に行って支払った医療費を申告すると,払う税金が少なくなり,還付金として戻ってきます.

病気や怪我で大変だったね,だから税金少なくするよ!

というのが医療費控除です.

 

私ごとですが,今年は,体調を崩していて病院に行くことが多いので,それなりの出費です.

そこで,医療費控除について調べてみました.

今回は,医療費控除の還付金がいくらになるかの計算方法について紹介します.

会社員向けに書きました!

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医療費控除とは

医療費控除とは,1年間に支払った医療費の金額に応じて税金の一部を免除してもらうことです.

医療費は,自分と自分が扶養している家族全員の合計金額が対象です.

また,医療費には以下が含まれます.

  • 病院,歯科の治療費,薬代
  • マッサージや鍼師の代金
  • 出産費用
  • 病院への交通費

詳しくは,国税庁のサイトを見てください.

参考 No.1122 医療費控除の対象となる医療費国税庁サイト

医療費控除額による還付金計算

では,医療費控除によってどのくらいの税金を免除してくれるのかを計算していきましょう.

まず,所得税の計算をおさらいしましょう.

所得税の計算

所得税は,所得によって,税率がかわります.所得が多い人ほど,所得税は多くなり,所得が少ない人ほど,所得税が少なくなります.これを累進課税といいます.

所得税は,課税される所得金額から以下の速算表で計算できます.例えば,課税される所得金額が700万円の場合は,695万円を超え 900万円以下,税率は23%,控除額は636,000円であるので,

所得税 = 700万円 x 23% – 636,000 = 9,740,00円 となります.

参考 No.2260 所得税の税率国税局ホームページ

ここで,「課税される所得金額」って何?と思うかと思います.

これは,会社員でいうところの給与・賞与ではありません.給与・賞与から色々差し引いた(控除した)ものが「課税される所得金額」です.

医療費控除額の計算

「課税される所得金額」から,医療費控除額を差し引くことができます.

では,差し引く医療費控除額は,課税される所得金額によって変わります.

  • 課税される所得金額が200万円以上の場合
    医療費控除額 = (医療費 – 保険金等で補填された金額)- 10万円
  • 課税される所得金額が200万円未満の場合
    医療費控除額 = (医療費 – 保険金等で補填された金額)- 課税される所得金額 x 5%

例として,

  • 課税される所得金額が700万円の場合
  • 医療費が30万円,補填された金額は0円の場合

を考えて見ましょう.

課税される所得金額が200万円以上なので,医療費控除額は,

医療費控除額 = (30万円 – 0円)- 10万円 = 20万円

よって,課税される所得金額が医療費控除額分だけ少なくなります.

課税される所得金額 = 700万円 – 20万円 = 680万円

還付金の計算

では,上の例において,医療費控除額により,どのくらいの還付金になるのでしょうか.

医療費控除をしない場合とする場合での,所得税を計算すると,

  • 医療控除をしない場合
    所得税 = 700万円 x 23% – 636,000 = 9,740,00円
  • 医療控除をする場合
    所得税 = 680万円 x 23% – 636,000 = 9,280,00円

となります.

医療費控除によって,9,740,00円 – 9,280,00円 = 46,000円分,所得税が少なくなっています.

つまり,医療費控除により,46,000円分,所得税を払わなくてよくなり,還付金となります.

 

ここまでで,大体医療費控除による還付金計算の概要がわかったと思います.

ただ,そもそも課税される所得金額ってどうやってわかるの?って思うかと思います.

これは,給与から,社会保険料や様々な控除を差し引いた値で,結構算出が難しいです.

詳細は,こちら記事を見てください.

簡単な医療費控除による還付金計算

では,簡単に,医療費控除による還付金を計算する方法を紹介します.

会計ソフトのfreeeを使うと簡単に還付金が計算できます.

まず,会計ソフトfreeeのページにアクセスします.

【会計ソフトfreee(フリー)】

ページ右上の「ログイン」をクリックして,「会計freeeにログイン」をクリックします.

GoogleアカウントやFacebookアカウントでログインできます.

ログインできたら,確定申告のための情報を入力していきましょう.

ページ上部のメニューから「確定申告」をクリックします.

プルダウンの「確定申告書類の作成」を選択します.

まず,基本情報を入力します.今回は,確定申告書類の作成はせずに,還付金だけを知りたいので,適当に入力してください.青色ではなく,白色申請にしてください.

 

ここから,質問に答えていけば,還付金がわかります.

「会社から給与を受け取りましたか?」という質問に対しては,「はい◯」をクリックして,「追加」をクリックして,源泉徴収票に記載してある内容を入力します.

そして,

「病気等で病院に行ったり、医療用の市販薬を購入しましたか?」という質問に対しては,「はい◯」をクリックして,医療費情報を入力します.

医療費控除にチェックして,医療費情報の入力すると,医療費控除額がわかります.

結果として,還付金額がわかります.

医療費控除を入力した場合としない場合を比較して,医療費控除による還付金額がわかります.

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