私は会社を辞めてからは,国民健康保険に加入しています.
と〜げ
でも,国民健康保険料がどのように計算されて決まっているのかはわかっていません.
そこで,国民健康保険料の金額がいくらかを計算してみました.
今回は,国民健康保険料の金額がいくらかを計算する方法について紹介します.
国民健康保険料の金額がいくらか計算する方法
国民健康保険料は,住んでいる市区町村によって異なります.ここでは,京都市の国民健康保険料を例として紹介します.
こちらの表を元に計算していきます.
自分の住んでいる市区町村の国保を計算したいときは,『〇〇市 国民健康保険』で検索してみてください.
この表だけ見ても,意味がわからないと思います.1つ1つ理解していきましょう.
3つの保険料
国民健康保険料は,1. 医療分保険料,2. 後期高齢者支援分保険料,3. 介護分保険料の3つの保険料を合算した金額になります.
国民健康保険料 = 医療分 + 後期高齢者支援分 + 介護分
医療分
国保被保険者(国保に加入し,医療給付を受ける人)の医療費給付費などに充てられる費用についての保険料のことです.
すべての被保険者が対象です.
後期高齢者支援分
後期高齢者医療制度の被保険者(75歳以上が加入)の医療給付費を支援するための保険料のことです.
すべての被保険者が対象です.
介護分
介護保険の第2号被保険者としての保険料のことです.40歳以上で65歳未満の被保険者のみが対象です.
介護保険は40歳以上の人を対象として,介護を社会全体で支えていくことを目的とした制度です.65歳以上の人を第1号被保険者,40歳以上65歳未満の人を第2号被保険者と呼びます.
平等割,均等割,所得割
上で示した3つの保険料それぞれを計算するときに,必要になるのが,平等割,均等割,所得割です.
◯◯割というのは,保険料を計算するときの考え方みたいなものと思ってください.1つ1つ見ていきましょう.
平等割
一世帯あたり一定金額を支払うということです.
所得や家族の人数は関係なく,一世帯いくらと一定金額が決まっています.
平等割の表(青枠部分)を見ると,1世帯あたりの保険料が示されています.よって,3つの保険料は,
- 医療分 = 16,490円
- 後期高齢者支援分 = 6,000円
- 介護分 = 4,750円(40歳から64歳のみ対象)
となります.
均等割
家族の人数に応じて支払うということです.
均等割の表(青枠部分)を見ると,1人あたりの保険料が示されています.これを元にすると,3つの保険料は,
- 医療分 = 24,360円 x(家族の人数)
- 後期高齢者支援分 = 8,870円 x(家族の人数)
- 介護分 = 9,410円 x(40歳から64歳の家族の人数)
となります.
所得割
前年の所得に応じて支払うということです.
所得割の表(青枠部分)を見ると,世帯員各々の「前年(ここでは平成29年)中の総所得金額等 – 基礎控除33万円」の合計に,3つの保険料の各税率(7.56/100,2.83/100,2.53/100)を掛けて算出することがわかります.
まず,総所得金額とは何なのかを説明したいと思います.
総所得金額とは,収入金額から必要経費を引いた額のことで,社会保険料控除などの各種所得控除の前の値です.
例えば,ブログを収入源としている個人事業主の場合,(事業所得 = 事業収入金額 ー 必要経費)が総所得金額となります.
総所得に関する詳細は,こちらのページを参考にしてください.
では,所得割を元に,3つの保険料の計算式を整理すると以下のようになります.
- 医療分
= 各世帯員の(前年総所得金額 ー 基礎控除33万円)x (7.56 / 100)
- 後期高齢者支援分
= 各世帯員の(前年総所得金額 ー 基礎控除33万円)x (2.83 / 100)
- 介護分
= 40歳から64歳の家族各々の(前年総所得金額 ー 基礎控除33万円)x (2.53 / 100)
以上が,3つの保険料と平等割,均等割,所得割の話です.
3つの保険料それぞれを平等割,均等割,所得割で計算して合算した値が,1年間の支払うべき国民健康保険料となります.
自治体によっては,資産割という固定資産税に応じて支払うものもあります.近年は廃止する自治体が増えています.
表の下部に最高限度額が示されています.これは各保険料の最高限度額です.なので,家族がいくらいようとも,所得がいくらあろうとも,この最高限度額を超えることはありません.
最高でも,年間93万円(=58万円+19万円+16万円)の国民健康保険料ということです.
国民健康保険料の計算例
ここでは,京都市在住の25歳,独身1人暮らし,前年総所得200万円の人を例に国民健康保険を計算していきましょう.
25歳なので,介護分はゼロとなり計算する必要がありません.また独身1人暮らしなので家族人数は1人です.
国民健康保険料 = 医療分 + 後期高齢者支援分 という計算になります.
ではそれぞれ計算していきます.
医療分
医療分
= 平等割分16,490円 + 均等割分24,360円 + 所得割分(200万円ー33万円) x (7.56/100)
= 16万7,102円
後期高齢者支援分
後期高齢者支援分
= 平等割分6,000円 + 均等割分8,870円 + 所得割分(200万円ー33万円) x (2.83/100)
= 6万2,131円
医療分と後期高齢者支援分を合算して,
国民健康保険料 = 16万7,102円 + 6万2,131円 = 22万円9,232円
となります.
年間で支払う国民健康保険料は,22万円9,232円 となります.
自動で計算したいなら,以下のような計算してくれるサイトもあります.自分の住んでいる市区町村で
国民健康保険料計算まとめ
- 国民健康保険料は,市区町村によって異なる.
- 国民健康保険料は,3つの保険料(医療分,後期高齢者支援分,介護分)の合算である.
- 3つの保険料は,平等割,均等割,所得割を使って計算する.
国民健康保険の計算もわかれば,割と簡単でした.ただ,国保高すぎだろ...
確定申告の還付金や追徴金はいくらか?所得税はいくらか?がわかる計算方法について紹介している記事です.良ければこちらもどうぞ.
[…] 関連記事:国民健康保険料の金額がいくらかを計算してみた! […]