佐藤航陽「お金2.0 新しい経済のルールと生き方 」を読んでみた!(書評・感想・要約)

今更ながら,読みました.

今回は,佐藤航陽「お金2.0 新しい経済のルールと生き方 」の書評・感想・要約を簡単に書きます.

 

ざっくりどんな本?

「お金2.0」というタイトルは,元々「資本主義から価値主義へ」というタイトルだったそうです(このことは本中には書いてません).

そのタイトル通り,経済が,資本主義という「お金1.0」から,価値主義という「お金2.0」に変わっていくだろうということが書かれています.サブタイトルの新しい経済のルールは価値主義のことだと思います.

従来の資本主義では,お金のために生きるお金の経済でしたが,これからは,内面的価値のために生きるという価値の経済が生まれているというようなことが書かれています.そして,その新しい経済の中での生き方についても触れています.

この本は,堀江貴文氏の「多動力」編集をした箕輪さんが編集しています.期待大です.

 

著者紹介

佐藤航陽(さとうかつあき)
  • 1986年福島県生まれ
  • 早稲田大学法学部中退
  • 2007年イーファクター株式会社(現メタップス)を設立
  • 2015年東証マザーズに上場
  • 売買できる時間取引所「タイムバンク」を開設

本の冒頭に,著者について書かれています.著者の家は貧乏で,子供の頃からお金について考えることが多かったそうです.

 

要約

章ごとに,重要だと思ったポイントを要約しました.

第1章.お金の正体

お金とは

  • お金には,価値の保存・尺度・交換の役割がある.
  • 物々交換の不便さを補う仕組みとして発達した.
  • 時代によって,貝殻,金属,紙と姿を変えてきた.

 

資本主義の中心はお金

  • 産業革命により,労働者が工場を持つ資本家に労働という価値を提供して「お金」という対価を得るようになる.
  • 「お金」が価値を運ぶツールから,「お金」それ自体を増やす目的に変化してゆく(金融市場の誕生).
  • 資本主義社会では,お金がないと何もできないから,全員がお金を増やすことにのみ集中するようになる.

 

持続的かつ自動的に発展する経済システムの5つの要素

例)ビットコイン,facebookなど

  1. 報酬が明確である(インセンティブ)
    経済システムへの参加者が,欲望を満たす何かしらの報酬がなければならない.
  2. 時間によって変化する(リアルタイム)
    変化のない環境では,活力が失われる.変化が激しい環境では,熱量高く活動ができる.
  3. 運と実力の両方の要素がある(不確実性)
    未来を正確に予測できたら,必死に生きたいと思わない.運の要素がある環境の方が持続的な発展が望める.
  4. 秩序の可視化(ヒエラルキー)
    目に見える指標により,立ち位置がわかり,自分と他者との距離感・関係性を掴める.
  5. 交流する場がある(コミュニケーション)
    参加者同士のコミュニティーが存在し,交流,助け合い,議論をする場があることで,全体が1つの共同体であることを認識できる.

 

第2章.テクノロジーが変えるお金のカタチ

今は分散化の流れ

  • 既存の経済や社会は,仲介者,代理人が情報の流通を握る中央集権化社会.
  • スマフォの出現により常時接続状態になり,中央の介在者が必要ではなくなる.
  • 全体がバラバラとしてネットワーク型の社会に変わっていった.

 

分散化の流れから現れた新しい経済システム

  • 共有経済(シェアリングエコノミー)
    Uber(配車サービス), Airbnb(マッチング民泊サービス)Mobike(中国の自転車シェアサービス)
  • トークンエコノミー
    仮想通貨,ブロックチェーン
  • 評価経済
    Youtuber,インフルエンサー
トークンエコノミーの例として,Kikというメッセンジャーアプリ内で使えることを目的として,Kinトークンにも触れられています.

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仮想通貨 KINトークンについて調べてみた!

 

第3章.価値主義とは何か?

価値の3分類

  1. 有用性としての価値
    資本主義が扱う価値,役に立つか?お金になるか?という観点から考えた価値.
  2. 内面的な価値
    愛情・共感・興奮・好意・信頼など個人の内面にポジティブな効果を及ぼす価値.
  3. 社会的な価値
    個人ではなく社会全体の持続性を高めるような価値.

 

資本主義から価値主義へ

  • 資本ではなく,お金などの資本に変換される前の「価値」を中心とした世界(価値主義)に変わっていく.
  • 価値主義で扱う価値は1の価値だけではなく,2,3の価値も含む.
  • ネット・スマホにより,2の価値のような内面的なものをデータとして可視化可能(例,SNSのフォロワーやいいね数など).
  • 内面的価値をデータとして認識できれば,トークン化することで内面的価値を軸とした独自の経済を作ることが可能.

 

「経済」は選べばいい

  • 複数の経済システムは並存し得る.
  • どれも正しい,人によって正解が異なるという考えが受け入れられる.
  • 個人が最も適した経済を選べる.

 

第4章.「お金」から解放される生き方

人生に意義を持つことが「価値」となった世代

  • 1980年代以降に生まれたミレミアム世代は,終戦直後に生まれた世代とは,仕事や人生に対するモチベーションが異なる.
  • 終戦直後に生まれた世代は,欠けているものを満たす,マイナスからゼロになるという上昇志向.
  • ミレニアム世代は,裕福になったあとの世代なので,人生の意義や目的という価値が必要.

 

若者よ,内面的な「価値」に着目せよ

  • 好きなことに熱中している人ほどうまく行きやすい.
  • 儲かることから情熱を傾けられることへ.
  • 内面的な価値の経済内では,金銭を考えるほど儲からなくなり,何かに熱中している人ほど結果的に利益を得る.

 

感想,面白かったところ

トークンを現実世界のアセットと結びつけることで,あらゆるものの価値を可視化できる.

影響力,信用,好意,時間,サービス,デジタルコンテンツ,文字などがトークンによって可視化できるということです.この例としては,著者の会社で提供しているタイムバンクがまさにそれだと思います.また,キンコン西野のレターポットもこれに近いものかと思います.

 

活版印刷技術により,知識の蓄積・共有が可能となり言わば「知識の民主化」が起こった.今後は,「経済の民主化」が進む.

万人が経済を自らの手で作れるようになる.そして,お金そのものの価値はなくなっていき,どのような経済圏を作って回すかとうノウハウが重要になるそうです.既存の世界とは違い,そのサービス内だけで完結するようなコインを誰でも発行できる時代になっているということかと思います.テクノロジーによって,経済は作るものになる!

 

複数の経済が並存し,自分に合う経済をえらべるようになる.

既存の資本主義経済や,内面的な価値の経済を選んだり,複数の経済に属することを選択できるようになるということです.

”多くの人が良いと思う大学卒業→大企業で活躍というレール”から外れるという選択をした私としては,ちょっと勇気をもらえました.レールを資本主義経済の王道レールだとすると,今後は,そのレールから外れた場合でも幸せになれる経済が溢れるはずなので,自分の好きな経済を選択,または作成できます.

 

 

まだ完全に理解していないので,読み直して,またアウトプットしたいと思います.また,完全に理解するためには実践が大事だと思うので,実際に,タイムバンク,レターポットの使用,そして,自分のトークンの発行もやってみようと思いました.

 

読む前に見るとよいYoutube動画

NewspicksのLivePicksで著書の佐藤さんが「お金2.0」について話しています.非常にわかりやすいです.読む前に見ておくと,理解が早いかもしれません.復習にもいいです.本に書いてないことも少し語っています.

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